2022/03/25 公開
OpenXOPS_yosi-mikan_Concept Vol.08 プロモーション画像
●はじめに
こんにちは、yosiです。毎度のことですが、今回も何とか公開できて私が一番安心しています。今回も制作と並行して制作秘話を書きためたので、話に脈絡がありません。今回もネタバレ全開なので、それぞれのミッションを一度は攻略していただくことをお勧めします。実行ファイル側の解説については、もしかしたらみかんさんがまた何かしら実行ファイル側からの解説を執筆してくださるかもしれないです。追記:執筆してくださいました、こちらからご覧ください。
OpenXOPS_yosi-mikan_Concept Vol.08 PV
OpenXOPS_yosi-mikan_Concept Vol.08 ミッションリスト
●URBAN2_CAP2
5年前のミッションのリメイクです。冒頭の掃除という建前で侵入したのは攻殻原作1巻のパロディです。あっちは写真屋さんでしたが。
壁にノイズが走るのはオリジナルの演出のつもりでしたが、電脳コイルの影響だということに作った後に気づきました。イサコいいよね。障壁とか防壁とかは攻殻をイメージしています。無線の人が解説しようとしたら「御託はいい」とプレイヤーに言われてしまう部分は「yosiさん自重しろ」という自虐です。ここがどんな舞台設定なのかというと、あの障壁の部分は生身の人間が見れば普通に通路があるのが分かりますし、そもそも障壁があることにも気づかず通れますが、今回のプレイヤーは看護用ロボットを操縦しており、あの障壁が看護用ロボットの視覚や制御するプログラムに介入して物理的に通れても看護用ロボットは通れなくなっているというものです。目に見えるものが信用できないとか、いかにも攻殻にありがちな考え方ですね。SACのインターセプターとか。
ケースの場所は4つの棚の上下、合計8パターンで変化します。最初のパソコンの利用は任意ですが、ケースの場所に合わせて画面が4パターンで変化します(教えてもらえるのはケースがある棚だけです)。あのパソコンの利用はあくまで任意で、別にパソコンを利用せずとも自力でケースを見つけても大丈夫な設計にしてあります。パソコンの画面の画像はXACのスクショをいつぞやの私が作ったXACスクショ変換プログラムを掘り出してワイヤーフレームにしました。
ケースさえ探し出せば奥の階段に進まずともそのまま開始地点に帰投すれば任務成功となりますが、奥の階段に進むとさらにミッションが続き、任意の目標(PCからの情報入手)が登場し、最終的には光学迷彩を装備した警備用ロボットが突入してきます。PCからの情報入手は任意で、奥に進んで途中で投げ出して開始地点に帰投したとしても大丈夫な設計にしてあります。これを達成すると「任務達成」が「任務大成功」になります。某ソシャゲの強化大成功(GREAT SUCCESS)が元ネタです。前々からこんなことを思っていたので、今回みかんさんにお願いしてこういった機能を用意していただきました。リザルト画面で紙吹雪が散るのはみかんさんが考案してくださった演出で、かなり気に入っています。
ちなみに任意の目標で登場するPCの部屋の奥にドアが2つあり、人体実験の部屋に繋がっていない方のドアは開けることができます。そのドアを開けて先に進むと屋上に出ることができ、光学迷彩を装備した警備用ロボットと交戦しなくてもよくなります。余談ですが、『八甲田山 死の彷徨』を読みました。読むきっかけですが、私は遭難系の話が好きで、このスレを見て八甲田山の遭難ってそういや詳しく知らねえなーと思ったからです。最後の部分で筆者が『人体実験』と表現したところで『えっ?』と思ったのですが、どうやらあの表現は取材に協力した従軍記者の方も納得いっていないようですね。そりゃそうだ。雪山怖いですね。それなりに舞台に近い土地でストーブで暖まった部屋で布団に入りながらぬくぬくの状態で読みました。
なお、今回のミッションリストは"Xops yosi's addon URBAN2 Version04"のプロモーション画像と同じ構図です。思えばこのパッケージがTwitterで告知した一番最初のパッケージだった気がします。
URBAN2_CAP セルフ攻略動画
某ソシャゲの強化大成功の演出
●URBAN2_KT
珍しくブリーフィングとメッセージから先に作ったミッションです。公式がエルシャダイのPVを完全なフリー素材として公開しているのを知ってリメイクするしかないと思いました。
"DUEL2_KT"のようなプレイヤーの良心に委ねる内容となっています。このミッションもREとして攻略すると任務大成功になります。任務大成功はこのミッションと先ほどの"URBAN2_CAP2"と"DUEL2_KT"に仕込んでいます。
●URBAN5_SUR
URBAN5の元ネタはズバリ、GTA5のロスサントスです。GTA5を少し触る機会があったのでそれをやっていてマップとミッションを両方思いつきました。GTA5、いいですね。下品で低俗で、非人道的な鬼畜テロ行為もやり放題というのが意外と楽しいというのが衝撃的でした。ディレクターモードが一番楽しかったかもしれないです。GTA5といいMGSVTPPといいMH3Gといい、私はクエストを受注せずにフリーで暴れるのが一番好きなのかもしれません。推しはトレバーです。あんな中年の暴力的なおじさんがあれだけ魅力的に描写されているのって地味にすごいですよね。
GTA5ではゲーム内で主人公が任意のタイミングでスマホを使って好きに写真を撮ることができる他、写真を撮影するミッションなどもあって面白かったです。まぁ写真撮影のミッションならMGS2にもあった気がするので別に珍しいものでもないかもしれないですね。プレイヤーに持たせている泥端末のモデルは私のスマホです。
●URBAN5_ESC
"URBAN5_DEF"(XYCに収録されているミッション)が元ネタです。今回は戦闘用ロボットではなく、我々の組織の部隊を護送する必要があります。部隊が全滅すると任務失敗なのはよくある流れですが、任務達成の検出の際に部隊を人単位ではなく人情報単位で識別しているので、部隊のうち誰かひとりでも到達すれば任務達成というのが作れるようになりました。今後は地雷とかにも使えるかもしれないですね。
本当は目標地点をヘリパッドにするつもりだったのですが、マークとかが面倒なうえブリーフィングにヘリコプターで離脱する旨を書ききれなかったのでただのコーンに囲まれた領域になっています。
●ISLAND3_CAP
道路オタク的な要素を詰め込みました。橋、トンネル、スノーシェッドなどがある軌道跡が過去に存在し、現在では一部軌道跡が道路になったうえで海上を通過する新たな道ができ、片方のトンネルは切り通しになったという流れです。四世代での変遷も見てもらえると楽しめるかと思います。
現在のマップの最初に出てくる青い看板はアウトドアやバイクが好きな方なら一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。そう、山奥で何の脈絡もなく突然出てくるアレです。
前半と後半(チュートリアルと現在)とで時間が経過しているのはGTA5のパロディです。あちらは過去と現在とで登場する人物は同じですが。後半の特にケースを持って帰る部分が淡泊になりがちで、お散歩ミッション的な出来栄えになってしまったのは少し心残りですが、特にネタが浮かぶこともなくタイムアップになってしまいました。
ミッション選択画面や当ウェブサイトで公開している私が作った歴代マップ一覧を眺めていただくと何か「あれ?」と思うことがあるかもしれないですね。
●CLUB_KT
GTA5の某クラブのパロディです。GATESグループの系列店ということにしています。マップの大部分は似通っていますが、一部オリジナルの解釈があります。追加小物のカーテンで視界が若干悪くなっていますが、立ち回りと倒す順番さえ考えればほぼ交戦なしで任務達成できるようにもなっています。建物の入口の装飾品はMAZEのものです。
ストーリーとしては、さすがにトレバーの占拠した後のクラブを襲撃するストーリーにはしたくなかったので、バニラユニコーンができる前に我々の組織と敵対している会社の社長が運営するクラブが我々の組織の支配している地区に存在し、これを我々の組織が制圧し、バニラユニコーンの支配人に建物ごと売り渡されたような舞台設定を考えています。それにしても我々の組織にはロスサントスの一部だけでも支配する力があるんですね(適当)。
このミッションのみ、プレイヤーが死亡すると"WASTED"を迎えます。公開の直前に思いついたので、PVに入れる余裕はありませんでした。
WASTEDの様子
●CLUB_KT2
「GTA5をやっていたと思っていたらいつの間にか攻殻機動隊になっていた」というミッションです。看護用ロボットが死亡すると、それを操っていたいつもの主人公に意識が戻ります。「神は言っている、まだここで死ぬ定めではないと―――」というのも入れようかと思いましたけど、死亡時の切り替えが長くなってしまうのでやめました。それにしても、主人公は電脳化していたんですね(このあたりの設定は深く考えていません)。まぁ最初からKTみたくプレイヤーがクラブ内に光学迷彩で潜入して暗殺すればよかったんじゃないの?とかそもそも何で正面以外のドアが施錠されちゃったの?みたいなツッコミどころはあります。
●SNOW BASE2_ESC
攻略自体は非常に容易ですが、エヴァとか攻殻とかが好きそうな人が作った演出を作り込むのにそれなりの時間がかかりました。六角形の中にEMERGENCYと書いてあるのはモロにエヴァですね。特に六角形がクルクルしている部分はProcessingで六角形を描くところから始めているので数時間持っていかれました。パワポを使った方が早かったかもしれないですが、大学で使っているノートPCにしかパワポのライセンスが入っておらず、XOPSの活動で使うファイルをそのノートPCで作りたくなかった(最近はリモートで活動することも多いですしプライベートモードとかありますがIMEの予測変換の学習とか非常に怖いですし…)のでProcessingを使いました。Processingで六角形を描画する(ガバガバ)プログラムは以下の通りです;
void setup(){
size(512,512);
background(255);
strokeWeight(2);
}
void draw(){
float r = 120;
float px = 256;
float py = 256;
int i = 0;
for(i=6;i>0;i--){
line(px+r*cos(i*PI/3),py+r*sin(i*PI/3),px+r*cos((i-1)*PI/3),py+r*sin((i-1)*PI/3));
}
save("test.png");
}
ミッションの中身はtaihoon氏のミッションをリスペクトしています。titan氏の倉庫からダウンロードできると思います。
●MBASE2_DE
KTでもよかったのですが何となくDEにしてみました。今回から水平方向に移動する乗り物に敵を乗せられるようになった(被弾で乗り物から落ちてしまう可能性はあるかもしれないですが…)ので乗せてみました。乗り物が環状に循環してさえいればよかったので、FORTやWAREHOUSE5あたりの乗り物を流用してもよかったのですが、新たにトロッコモドキを敷設しました。
●PVについて
今回のPVは入れたい演出を入れたらちょうどTwitterの尺にすっきり収まったという珍しいパターンです。冒頭がミッション選択画面から始まり、最後がミッション大成功からのリザルト画面になっています。前回のPVが任務失敗で終わる内容だったので今回はこのような構成にしてみた次第です。
●ランダムセレクト機能について
今回からアドオン選択画面にてミッションをランダムで選ぶボタンが右上の方に追加されました。私自身が遊ぶ場合に使う頻度が非常に高いボタンです。皆様も毎日おみくじ感覚でミッションを攻略していただければと思います(適当)。超絶高難易度の"DUEL2_KT"を引いてしまったときは頑張ってください。
●デモについて
今回からミッション選択画面でのデモが本プロジェクトのオリジナルのものになりました。38通りで変化します。また、そのうちの4通りはカメラが下から見上げるような視野になっています。下から見上げるような視野の部分も公開の直前に設定し忘れていたのを思い出したのでPVには入れられませんでした。
ミッション選択画面のデモにて下から見上げるような視野になっている場合
●マニュアルのhtml化について
今回からマニュアルをhtml化しました。htmlは大学の初年度の科目で少し触ったのですが、実戦投入したのは初めてです。元々読みにくい文章ではありますが、少なくともtxtのマニュアルよりは随分読みやすくなったと思います。背景の色、何やら見覚えがありますね。他のパッケージのマニュアルを今後どうするか(html化するか)は検討中です。
●例の動画について
さて、今回はPVとほぼ同時にとある動画を公開しました。『完全無料/会員登録なし/ネットワーク不要/超軽量』パソコン(Windows)用オフラインFPSゲーム"OpenXOPS_yosi-mikan_Concept"という動画です。タイトルも尺も長いですね。この動画は『完全新規のユーザーに最初から"OpenXOPS_yosi-mikan_Concept"を渡してみよう』という試みの一環です。
私は以前からXOPSの導入方法について説明するというライフワーク(?)を持っており、それこそ元を辿ると第一世代が知恵ノートとかいう文化遺産の私が執筆した項目、第二世代が当ウェブサイトのアーカイブ記事、第三世代がXOPS概論、第四世代が現在の"XOPS"ページといった具合にかなり世代を重ねています。今回の動画が第五世代になるわけですね。
ところで、現在のXOPSはWindows10で普通に遊ぼうとすると、MicrosoftIMEの不具合が原因でXOPSがキーボードの操作を受け付けないという非常にドデカい現象に遭遇します。これは割と致命的で、下手をするとPC初心者にIMEの設定をいじってもらわなければならないという結構面倒な事態に発展します。これをIMEの設定をいじらずに回避しようとすると、どうしても純正OpenXOPSに到達します。ここで、XOPSの導入を解説で純正OpenXOPSに誘導するのはいかがなものか?という命題に衝突します。必要なパッケージが2つになったり、導入手順が増えたりと、説明するのが意外と面倒になります。さて、どうしたものでしょう。ここで、私は"OpenXOPS_yosi-mikan_Concept"に注目しました。パッケージが2つになるのは純正OpenXOPSの導入方法を説明する場合と変わらないですし、"addon"フォルダを移動する手間が増えるだけです。そういうわけで、完全新規のユーザーに最初から"OpenXOPS_yosi-mikan_Concept"を渡すのがFAだという結論に至りました。その結果できたのがあの動画です。カルト的な人気がありますし、数千時間が余裕で溶けます。実は、今回から"config.dat"を自動生成する機能を付けていただいたので、初期設定の手間が省けます。もちろん、マウス感度は特に個人差が大きいので、その部分だけは設定方法を動画内で詳しく説明しています。"data"フォルダが存在しない場合は本家XOPSのパッケージのダウンロード先へリダイレクトで誘導したりと、結構細かい部分までみかんさんと一緒に考えました。現在の"XOPS"のページも同様の内容に書き換えようかとも考えていますが、まずはしばらく動画で様子見してみようと思います。ただ、問題点もないわけではなく、例えば完全新規のユーザーに本家XOPS向けの私のアドオンも"OpenXOPS_yosi-mikan_Concept"の実行ファイルで攻略してもらおうとすると、スモークグレネードや追加武器の都合で謎人間が上手く描画されないという問題があり、こういった場合は本家XOPSや純正OpenXOPSが必要になってしまいます。
動画内の実行ファイルのバージョンがバラバラ(確か3種類登場しています…)だったり、デモ機能が登場した直後なだけあってデモを1種類しか実行ファイルに導入しておらずしかも背景の空が真っ黒なのが最初の一瞬で分かってしまったり、エクスプローラにUSBメモリが映っていたりと、もう少しこだわりたかった部分はあるのですが、時間の都合で無理でした。解凍の際にCドライブのユーザーのフォルダ名が出ていますが、それを含めて映ると困る名前が出ていないのは確認しています。そういえば、最近のWindowsは"展開"と言っているようですが、圧縮したものは溶かすに決まっているので意地でも私は解凍と言い続けています。
動画の雰囲気としてはゆっくり解説に該当しそうですね。あの動画、いつも通りWindows Movie Maker 2012で制作しているので、ゆっくり解説モドキをWindows Movie Makerで制作するという実績を開放してしまいました。正直かなりの苦行でした。動画序盤の座学の部分のスライドは、前述のようにパワポをあまり使いたくない都合があったので、地味にGIMPで作りました。結構面倒くさかったです。Softalkさんに文章を読んでもらうのは初めてでしたが、意外と漢字に弱いのですね…平仮名に直すのが大変でした。なお、XOPSの読み方ですが、今回はわざとあの読み方にしました。動画のデスクトップで実際に操作する部分はセリフの尺と動画の尺を合わせるのが非常に大変で、Softalkさんの話す速さを私が話す速さと一致させたうえで、私が原稿を読み上げながら操作するという大変シュールな制作風景になりました。冒頭の『初めましての方は初めまして』という挨拶は"とある"ラノベ作家の方の後書きの決まり文句です。私がオタクになった経緯で外せないのが『禁書目録』と『エヴァ旧劇の量産型vsアスカのシーン』と『空の境界』です。まぁ人生で受けた影響だと『救命戦士ナノセイバー』が結果的に一番大きいのですが。
Windows Movie Maker 2012の様子
完全新規のユーザーに"OpenXOPS_yosi-mikan_Concept"を渡すという試み
●おわりに
これまでは『出せない出せない詐欺』で何とかなっていますが、Vol.09も出せるか不透明なスケジュールです。半年後のこと考えるのは私には無理です。「明後日のことなんか考えられないねえ」っていい言葉ですね。
最後になりましたが、普段から私のアドオンを攻略してくださる方や、今回も私からのたくさんの要望に対応してくださった[-_-;](みかん)さんに深く感謝いたします。