【概要】
XOPSを楽しむうえで当たり前となっている性質ではあるが、是非確認しておいてほしい事項について触れる。また、それらの性質を利用した実際の例も紹介する。
【内容】
XOPSでは、既に当たり前だと思っていても盲点になっている性質が多々ある。そこで、アドオンを制作するうえで確認しておきたいXOPSの基本的な性質を以下に箇条書きで列挙する。今の段階で全て理解できることは期待していないが、いずれ役に立つ場面があると信じている。ただし、ここではプレーヤー以外の人を便宜上"AI"と称する。
●イベントをつなげていったものをイベントチェーンと呼び、一つのミッションでイベントチェーンは3つまで並行処理できる。ただし、イベントチェーンの最初は識別番号は-100,-110,-120のいずれかでなくてはならない。
●複数のチーム番号の人がいなければ(いなくなると)任務成功扱いとなる。殲滅任務でミッションが自動的に終了するのはこの性質のため。
●人と武器は下に落ちる。
●人は武器を持っていなければ武器を拾う。
●AIはケースのみ弾数が0でも捨てない。
●デッドラインを越えればどれほど体力があろうと即死する。
●プレイヤーが死ぬと任務失敗扱いとなる。
●チーム番号が異なるAI同士は互いを敵と認識し交戦する。
●手榴弾はチーム番号に依存することなく万人にダメージを与える唯一の武器である。
●チーム変更イベントは指定した識別番号の人のチームを"0"にする。
●歩きに変更イベントは指定したパスを"歩き"に変更する
●武器の弾数が0であればAIは武器を捨てる。逆に一発でも弾数が残っていればAIは武器を捨てない。
●AIは頭部が見えることで他の人を認識する。逆に頭部が見えていなければAIは人を敵として認識できない。
●"手ぶらの人"は"武器2だけ"持っていない。武器1は持っている。
●厚さ0の壁の先を(厚さ0の存在すらも)プレイヤーは認識できない。
例1:
壁に厚さ0の壁を配し、そこに通路を繋げることによって隠し通路を作る。
例2:
天井に厚さ0の壁を配し、プレイヤーをその少し手前で到着待ちし、グレネードをAIに落とさせることでの初見殺しのトラップを作る。
●AIは厚さ0の壁越しでもプレイヤーを認識できる。これは数や体力以外ですべてのAIがプレイヤーに勝てる唯一の要素である。逆に壁がどれだけ薄くとも厚ささえあれば壁の向こうを認識できない。
●到着待ちは"そこに指定した識別番号の人がいなければ次のイベントに進まない"とも解釈もできる。すなわちイベントを止める目的や条件付けとして使うこともできる。
例:
プレイヤーにまだある通路を通ってほしくない(かつプレイヤーに後で通路を通らせる予定の)場面で、プレイヤーが通った場合に任務失敗にする。会話中にまだ部屋を出ていってほしくない場面などで使う。
●ランダムパスは到着待ちと組み合わせることでイベントのランダム分岐を見かけ上実現できる。
例:
マップ外にAIを置き、ランダムパスに従わせ、片方には[D]=-100の到着待ちから始まるイベントチェーンを、片方には[D]=-110の到着待ちから始まるイベントチェーンを置く。
●追尾パスは"高さを無視して"追尾する。これにより待機待ちの検出範囲を点から直線へと変えることができる。
例1:
マップの遥か下またはマップの遥か上に広い一枚のブロックを用意し、そこに徐々に狭くなる通路を作る。通路にプレイヤーを追尾させたAIを配置することで"プレイヤーがある境界線を超えたら任務完了"というイベントを見かけ上実現できる。
例2:
マップの遥か下またはマップの遥か上に広い一枚のブロックを用意し、そこにプレイヤーを追尾させたAIを配置することで"建物の1階か2階か3階か...n階の(鉛直方向から見ると)同じ場所に到着したら任務完了"というイベントを見かけ上実現できる。