【概要】
第5節で作製したpd1データを用いてKT(暗殺任務)のミッションを作る。
【内容】
第5節では実際にEXTを作り、自分のEXTを完成させることができたと思う。では次に、第5節で作ったEXTのポイントデータファイルを用いて、KTのミッションを作ってみよう。まず、"addon"フォルダの中の"01"フォルダの中の"01.pd1"をコピーして、"02.pd1"とリネームしよう。この"02.pd1"にポイントを追加して、KTへと変えようというわけだ。
次に、XACを起動して"02.pd1"と前回と同じ方法でBUILDINGのブロックデータファイルを読み込もう。ポイント編集モードに切り替えたら、早速ポイントを配置していこう。なお、今回は第5節の終盤で各自の自由で作業を行ったため、全員が同じpd1というわけではないし、もし具体的な数字で説明したら識別番号がまずい具合に重複してしまうかもしれない。そこで文字を使っての説明が含まれるが、そこは各自自分のpd1で使っていない識別番号を入れてうまく調整ほしい。
では具体的な説明に入ろう。まず、暗殺対象となる人物の人情報を作らなくてはいけない。今回はゲイツを暗殺するミッションにしてみよう。[A]=4,[B]=41,[C]=2,[D]=Xとする。先述したように、Xには各自でまだ使っていない識別番号を適当に入れてほしい。
人情報が配置できたら、次に人を配置しよう。[A]=1,[B]=X,[C]=Y,[D]=Zとする。このポイントがゲイツ、つまり今回のミッションの暗殺対象となる。ゲイツは四階の机のあたりにでも立たせておこう。
次に、ゲイツに待機のパスを与えてやろう。[A]=3,[B]=2,[C]=Y,[D]=Yとする。これを左上の画面でゲイツと重なるように配置しよう。
では、いよいよイベントポイントを配置することになる。イベントポイントを連ねたものをイベントチェーンと呼ぶ。このイベントチェーンはミッションの流れそのものであり、1つのミッションで3本まで並行処理できる。イベントチェーンを作るためには、これから自分が作りたいミッションを具体的に理解していなければならない。我々が今から作ろうとしているのはKT、すなわち暗殺任務だ。この任務は、「ゲイツ、すなわち識別番号Zの人が死亡することにより任務達成」となるミッションである。
では、実際にイベントポイントを配置しよう。今回のイベントは、"ゲイツの死亡待ち"ポイントが発端となる。最初のイベントポイントの識別番号は必ず-100,-110,-120のいずれかではなくてはならない。繰り返しになるが、まずは"識別番号Zの人の死亡待ち"というイベントポイントを作る。[A]=12,[B]=Z,[C]=-101,[D]=-100とする。これにより、識別番号Zの人が死亡した瞬間にこのイベントポイントが発動し、イベントチェーンが始まる。"任務達成"という爆弾への導火線に火がついたと考えるとわかりやすいだろう。なお、ほとんどのイベントポイントは位置・向き共に意味を持たないので、どこに配置しても構わない。以降の説明で位置・向きを利用するイベントポイントを配置する際はその度に説明を入れるから安心してほしい。
次に、"識別番号Zの人が死んだ"ということはすなわちKTの任務達成というわけだ。というわけで次に配置するのは任務達成のイベントポイントである。[A]=10,[B]=0,[C]=0,[D]=-101とする。あっけないかもしれないが、これでKTは完成となる。物足りないと感じる諸君はゲイツが死んだ瞬間に各自でメッセージイベントを入れてもいいかもしれない。
では次に、MIFデータを作る。とはいっても、MIFデータもpd1同様使い回しで構わない。
前回作成した"01.mif"をコピーし、"02.mif"にリネームする。MIFファイルを開き、"ミッション識別名"を"BUILDING_KT"に、"ミッション制式名称"を"BUILDING kill the target"にし、"ポイントデータのパス"を
.\addon\01\02.pd1
と変えておく。ブリーフィングを好きに書き換えてもいいかもしれない。これでBUILDING_KTとしてミッションをプレイすることができるはずだ。
なお、本節で最も大切なことは、イベントチェーンを作るときはミッションの流れを
至極具体的に自分自身が把握することということだ。複雑なミッションや演出になればなるほどイベントチェーンは長くなり、難しくなる。何度もテストプレイを重ね、不具合がないか、あれば修正していくことが非常に大切だ。
余談ではあるが、Xops yosi's addonのイベントチェーンは比較的複雑なものが多いので、プレイをしてはpd1を開きイベントチェーンをXACで解析してみる、というのも楽しいかもしれない(マーケティング)。さらに余談ではあるが、識別番号の使い方や人情報・パスの配置方法や整理方法などはミッションをプレイしただけでは見えない部分である。そのため制作者により1人1人のクセが見られ、性格も割と出る(と筆者は考えている)ので、何かのアドオンをプレイした時はそのpd1も一緒に解析してみると面白いかもしれない。
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